台湾を自転車で一周する「環島(ワンダオ)」は今では台湾の観光のひとつとなっています。
最近の台湾では台湾人ならば生涯でやり遂げなければいけないこととして環島が数えられています。私も2019年の11月に環島にチャレンジしてきたのでその体験、得た経験をこの記事ではまとめて紹介していきたいと思います。
環島を薦めたい
環島はよいぞ!ということを伝えたいです。非常に良い経験だったと言えるのでそれを布教したいんです。台湾旅行のいいところ、台湾でする自転車旅のいいところを併せて紹介します。
- ご飯がうまい
- 物価が安い
- 治安が良い
- 親日国である
- 漢字が読めるのが役立つ
- 自転車が走りやすい
- 全土を楽しめる
台湾は旅行しやすい国であり、自転車での長距離旅もしやすい国です。ここまでいい国を自転車で旅しない理由があるでしょうか。否、ないのです。
環島:計画編
環島にオススメの時期
日本に四季があるように台湾にも年中暖かいながらも春夏秋冬があるので、環島に適した時期というのがあります。
環島に適した時期は秋となっており10~11月がベストシーズンです。
- 気温が日本の4,5月くらいで暖かい
- 降雨量が少ない
- 天候が安定している
- 台風が来ない
台湾の観光に適し過ぎていると言えるほどの好条件の目白押しです。現地での環島ツアーもこの時期にたくさんあるのでベストシーズンといってもいいでしょう。
台湾に必要な日数
台湾一周を走破するためには10日前後が必要です。
3つの目的別での日数をご紹介します。
- 7~10日:走りきること重視
- 11~14日:観光と走ることをバランスよく
- 15日~:観光重視でまったり
私の場合は12日で走りました。適度に休息日を儲けることもできたのでこれくらいの日数を目安に考えてみてください。
環島にかかる費用はいくら?
台湾一周にかかる費用の総額は10万円あれば十分楽しめます。
私の場合は以下の主要な費用を含めて総額10万円以下で環島をしてきました。
- 航空券
- 宿泊費
- 食費
かといっても私の場合は贅沢を尽くしたわけではなく、普通にご飯を食べて安い宿に泊まってを繰り返していました。お金に余裕を持ちたいという方は日数×1万円を用意すれば余ると思います。
環島:準備編
環島に必要な最低限の荷物
環島を目的にする場合、たくさんの荷物をキャリーケースに入れて持っていくといくというのはあまり得策ではありません。
記事で紹介しているのは私がリュックサック1つに入れて持っていったものたちです。
- 実際に持っていったもの
- 持っていくつもりだったもの
- 持っていけばよかったもの
など私の経験に基づいて紹介したので参考になると嬉しいです。
台北で自転車をレンタルしよう
自転車で台湾を一周するために日本から自転車を持っていくという方はあまり多くはないと思います。そういう方向けにこの記事では私が実際に借りたお店での自転車の借り方やおすすめポイントをご紹介しています。
- 人柄良し!
- サポート良し!
- おまけに日本語で紹介記事もある
至れり尽せりでお世話になった台北にある馬修単車さんでレンタルしてみてください。
台湾での通信手段
台湾でも日本国内と同じ通信環境で旅をしていきたいですよね。
紹介しているのは2種類です。
SIMカード:SIMフリーのスマートフォンを1台持っていく
レンタルポケットWi-Fi:SIMロックされているor複数台持っていく
値段や荷物の手軽さなどで言えばSIMカードですが、SIMカードがよくわからないという方はポケットWi-Fiの方がわかりやすいのでおすすめです。
環島に適した地図を準備しよう
台湾を一周するとなると道に迷うことが少なからずあります。そんな時にパニックにならないためにも台湾一周に適した地図を用意しておきましょう。
用意すべき地図は2種類。
アナログ:台湾の歩き方
デジタル:Googleマップ
この2つの地図がおすすめです。Googleマップはとりあえず入れてあるという方にも下のリンクからは環島1号線のマイマップや他のアナログのマップのおすすめなども紹介しています。
台湾を楽しもう
食べて欲しい台湾グルメ
美食の国である台湾にはガチ美味グルメが溢れかえっています。
台湾のガイドブックなどに載っている無難に美味しいものではなく、実際に私が食べて美味しいと感じたものを紹介しています。
- 花蓮のワンタンスープ
- 台南の虱目魚粥
- 嘉義のグレープフルーツ緑茶
などご当地名物をはじめ、どこで食べても美味しい台湾グルメを紹介しています。環島を楽しみ尽くすならグルメ情報は外せないです。
台湾の絶景スポット
せっかく環島するならばグルメだけでなく台湾の絶景も楽しみたいですよね。台北や高雄などの観光だけでは出会えない絶景に会いにいきましょう。
台湾の絶景スポット3選
- 高美湿地・・・台中
- 多良観光駅・・・台東
- 太魯閣国立公園・・・花蓮
紹介しているのは台湾のウユニ塩湖と言われている高美湿地、台湾で一番美しい駅と言われている多良観光駅、そして台湾八景のひとつとして数えられている大渓谷の太魯閣国立公園です。私は下調べをせずに台湾一周したのでいけないところがありました。私のような旅にならないためにも事前準備はしっかりしてください。
行った夜市のまとめ
環島している時の毎晩の楽しみと言ってもいい台湾名物の夜市。ここで紹介しているのは私が環島している時に実際に足を運んだ夜市です。基本的に街で一番大きい夜市に行っていましたがその理由は以下の3つ。
大きい夜市を選んだ理由
- 観光客慣れしている
- 人通りがある
- 近くに安い宿がある
毎晩どこの夜市に行こうかと悩んでいると走ることに集中できないかもしれません。悩みを一つ減らすという意味でも夜市を参考にしてみてください。
環島をする上で知っておきたい情報
台湾での宿の選び方
私が環島をした時はBooking.comで宿を見つけて予約していました。1泊の値段は2000円を下回ることが多く、当日に予約をすればいいのでスケジュールに余裕を持って旅ができるほど宿は多いです。
宿を選ぶポイント
- 値段・・・平均1500円程度
- 評価・・・評価8.0以上
- 立地・・・街の中心近く
Booking.comではこの3点を一度に絞り込んで検索できるので環島のときは重宝していました。下の記事では私が実際に泊まった宿も紹介しているので参考にしてみてください。
どちらまわり?環島のまわる向き
台湾を一周する上でオススメの回り方は反時計回りです。そしてスタート地点は台北がオススメです。
台北スタートで反時計回りがオススメの理由
- 台北に着く飛行機が多い
- 台湾は西側が発展してる
- 台湾東部は難所がある
長距離の自転車旅に慣れないうちは西側の走りやすい道で体を慣らしていきましょう。慣れてくると比較的すると難所である東側も景色を楽しみながら走れる余裕が出てくると思います。
環島している人の一日のタイムスケジュール
自転車での長距離旅をしている人の1日はほぼ走ることに費やされています。
1日のざっくりの流れ
- 午前の走り
- 昼飯
- 午後の走り
なんですが、その日の宿であったり翌日の準備など意外と忙しなく考えることがあります。記事では理想混じりではありますが1日のタイムスケジュールを詳細に説明しているので参考にしてみてください。
大事なことは多少のイレギュラーも楽しむ心の余裕です。旅には予期せぬハプニングが必ずあるので余裕を持って対処できるようにしましょう。
自転車と一緒に鉄道に乗る
台湾東部の街の花蓮-蘇澳新の間の蘇花公路と言う道は環島をするうえでは自転車で通ることを推奨されていないルートです。
- 連続する急カーブの坂道
- 狭いトンネル
- 大型トラックの通行料
これらの理由で蘇花公路を通ることは推奨されていません。そこでここを通る際は台湾鐵道に乗って通行することが推奨されています。
記事で紹介していること
- 電車の探し方
- 切符の買い方
- 乗るときの注意点
台湾鉄道は自転車をそのまま載せることができるので輪行袋がなくても安心です。画像付きで紹介しているので台鉄を利用するときは参考にしてみてください。
台湾での注意点
覚えておきたい最低限の中国語
環島をしている際に出会った台湾の方々に拙いながらも覚えた中国語で喋ると嬉しそうでした。訪れた国の言葉を少し理解するだけで幾分か旅のしやすさを確保できるかと思います。
紹介している中国語
- 話せるようにしておきたい中国語
- 意味が分かればいい中国語
- 環島で訪れる街の中国語での読み方
記事では最低限と言いつつかなりの量の中国語を紹介してしまっています。すみません。
環島するとなると最低でも10日くらいは台湾に滞在すると思うので、覚えて台湾に行くと言うよりかは使いながら覚えていけば大丈夫です。チートシートとしてブックマークしておくのをオススメします。
台湾一周で注意すること
日本とは違う、台湾を回るうえで都市部の観光とは違った注意点も抑えときましょう。
- 野良犬がいる
- 南国の日差しの強さ
- 水道水は飲めない
大きい違いを挙げるならばこの3つです。
日本では見ることのない野良犬は狂犬病を持っている可能性があります。日本とは違う南国の日差しの強さも感じます。水道水も一応飲めるけどそのまま飲むという現地の人は少なく、濾過装置やミネラルウォーターを購入するのが吉です。
交通ルールや標識などの違い
日本と台湾の交通ルールにそんなに大きな差はありません。
台湾を自転車で走るときに気をつけること
- 車両は右側通行
- スクーターの数
- 看板の色が普通道路は緑、高速道路は青
台湾には海外特有の交通ルールの違いはあまり多くはありませんが、都市部での自転車はスクータのあまりの数に肩身の狭い思いをすることもあるので注意しましょう。
夜市で注意すること
台湾の魅力のひとつである夜市。海外の夜間で野外ということで気をつけたいことがありますね。事前にリスクを知っておくことで回避できるようにしておきましょう。
夜市で気をつけたいこと
- 衛生面はわりと綺麗
- トイレは事前に行っておく
- 細かいお金を用意
- 値段表記があるお店で買い物
- すりなどには注意
私が一番懸念していたのは衛生面でした。日本よりも暖かく、湿度もある国なので不安でしたが思ってよりは全然きれいでした。環島をしたのが11月ということで台湾では涼しめの時期だったのもあるかもしれません…。
環島の日記
1日目:台北観光
初めての国際線の飛行機。緊張しながらも直行便ん青でトラブルは何もおきませんでした。初日ということで台北観光と自転車レンタルをしました。
2日目:台北ー新竹
実質初日という感じです。台北の朝のラッシュの時間を外したにも関わらずスクーターの荒波に飲まれかけて台北市内を抜けるだけでどっと疲れました。台湾での初めての夜市に行きました。
3日目:新竹ー台中
早くも寝坊してスタートが遅れた日。海岸線を走るので疲れつつも気持ちい日でした。台中市内への上り坂が辛くて今でも嫌な思いだった記憶が強いです。
4日目:台中ー嘉義
旅で一番災難だった日。チェーンは切れるわ、iPhoneは壊れるし、精神的にかなり来るものがありました。iPhoneは2台持っていってたからよかったもののチェーンはぶっ壊れたまま。
そんなところを助けてくれたのが台湾のおじさんでした。家からチェーンを持ってきてくれてつけてくれました。この旅を走破できたのはおじさんのおかげと言っても過言ではありません。
5日目:嘉義観光
前日に足を酷使したためこの日は休息日としました。
宿の方におすすめを聞いて嘉義を観光した時に出会ったグレープフルーツ緑茶。台湾ベスト飲み物ランキングでぶっちぎりに1位です。個人的にはタピオカの3倍くらいは美味しく感じました。台湾全土でもここにしかお店がないので行ってください。
6日目:嘉義ー台南ー高雄
この日は台南を通過し高雄まで行くという行程。台南はめっちゃきれいということで宿の方に推されていたのだが、休息日を取ってしまったので先を急ぐということで虱目魚粥を食べるだけにしました。
かなり美味しかったです。私の中の台湾グルメランキングで2番目に位置しています。1位は後ほど登場します。
7日目:高雄ー車城
台北からずっと続いてきた国道?1号線とお別れです。峠越え前に訪れる街である車城は今回の環島でのルート上で最南端の街です。台湾西側の攻略を終え翌日からは峠を越えて難所と言われている東側の攻略に向かいます。
8日目:車城ー台東
峠を越えて東側に向かいました。峠越えの際は環島のシーズンなだけあってたくさんの人を抜きつ抜かれつする度に中国語でがんばれを意味する「加油(ジャーヨー)」と声を掛け合いました。孤独ではない峠越えはいいですね。
難所と言われている東側は、裏を返せば自然が多く残るという感じです。向かい風を感じながらの走行ですが長距離走に慣れてきた体で自然を楽しみつつ走りました。
9日目:台東観光
峠越えで疲れたので休息日です。宿で出会った台湾のお兄さんに台東の観光に連れ出してもらいました。マジでナイスガイで色々なところに連れてってくれました。本当にいろんな人にお世話になった旅だと実感します。
10日目:台東ー玉里
休息日を終えて山間部の街、玉里に向かいます。途中温泉などあったので今思えば寄ればよかったと思いました。途中ご飯が名物の街でもお弁当を食べ損ねたりと色々と悔いが残る1日でした。
11日目:玉里ー花蓮
この日は台湾東部で最大の街である花蓮に向かいました。花蓮で出会ったワンタンスープは私の台湾グルメランキング1位です。おめでとうございます。ワンタンスープの常識を塗り替えられたと言っても差し支えないくらいの出会いでした。花蓮に行く際は是非。
12日目:花蓮ー台北
諸事情により花蓮から大幅ショートカットをして本日が最終日になりました。本来ならもう2~3日かかるのですが詳しくは記事でみてください。
途中、心が折れそうなことになったものの台湾で出会った方々に助けられて環島を終えることができました。初めての海外旅行は特殊なものでしたが、満足に楽しむことができました。
まとめ:台湾一周のすゝめ
私が環島で感じたこと/気づいたことを紹介しました。ただ単に楽しいだけではないからこそ印象的な環島になったのでとても良いものになったと思います。
この記事が環島しようかなと考えている方の助けになれば幸いです。質問などがあればコメント欄から質問してください。